【エッセイ〜No.4】行動を促すプレゼント

つい先日、母から自分の描いた絵が送られてきました。

母には言ってませんが、実は、僕の想いが形になった瞬間です（笑）

60代も半ばに差し掛かった母。
僕は40歳なので、ちょうど僕と同じ歳だった頃の母はその時何をしていただろう？と時々考えます。
当時シングルマザーであった母は、僕を含め食べ盛りの３人の子供を育てていたんだと思います。
朝から晩まで、いくつもの仕事をやりながら働いていたのを思い出します。
今思えば、「あれ？いつ休んでたんだ？」と、そう考えるほどでした。

自分が選んだ人生で、僕たち子供はそれに付いてくだけなので、ああだったこうだったと言うつもりは全くないし、母もそういう事を僕らに言ったことは今まで一度も無い。

そう思うと、今の僕は自由に何でもかんでも出来てて幸せだなぁと思いますが、同じ年齢の時の母は、きっとやりたい事も何にも出来なかったんだろうなぁ…と。

そうやって年齢を重ねると、やりたかった事や、夢見ていた事、自分が得意な事とかを諦めたり、我慢したりするのがクセになって、それでも大丈夫になるんですよね、きっと。

でもきっと、心の奥底には表に出さない秘めてる事がたくさんあるんだろうなって、だけど自分のしたい事を行動に移さない事に慣れてしまったからそのままになって。

そこで、いつからか僕がそう考えるようになり、離れて暮らす母には、今まで我慢してきた分これから行動をしてほしいという事で色々と仕掛けていますという事です（笑）

それとなく「昔は絵を描くのが好きで」と言っていた母。

師匠の教えでは、小さい時に好きだった事って大人になった今でも好きである事が多いと言っていたので、あ、これだな…と思い、ある時に母に「水彩色鉛筆」をプレゼントしました。
しかし自分の娯楽的な事となると行動に移せない癖が残る母。
水彩色鉛筆は眠ったままです。

そこで僕は考えました。
育ててくれたお返しに毎月仕送りするのですが、毎度僕はその時に一言添えます。

「コレでジムや習い事すると良いよ」と…笑

するときっと、自分で「札幌　絵　教室」とか検索するだろうと僕は踏んでいました。

結果、大成功（笑）

もしかしたらそんな事しなくても自分でそうしようと思ってたかもしれませんが、僕の手柄だと思ってた方が幸せなので、そういう事にしました笑

お得なギフトがある時も送ります。
先日もLINEのミスドの1000円クーポンを贈り、ギリギリまで買うべし！と。
そして冷凍するべし！と。

するとそのクーポンを嫌でも使いに街に繰り出して自分の食べたい好きなものを買いますよね。
1日だけじゃなくて、何日もコーヒーとドーナツという毎日の楽しみが増える。

変な話ですが、そういった母の反応が、僕の期待する自分のした事の見返りで、僕の生きがいの１つなんですよね。

少しづつ上手くなっていく母の絵を見て、たくさんの絵が出来たら、展示できる機会を与えてあげようとそう思います。

PS.ピアノをしたいと言ってたからキーボードを贈りましたが、押入れから出てくるのは何年後ですか？

息子より。