【エッセイ〜No.3】思い出の卵焼き

最近は、お仕事をしていて「改めて思う事」がとても多いです。

お客様が来てくれる事は当たり前じゃない。
働ける環境がある事は当たり前じゃない。

そんな当たり前じゃない事で忘れられない事があります。

学生の時のお弁当には必ずと言って良いほど「卵焼き」が入っていた。
僕はこの卵焼きが嫌いでした。これがまた毎日毎日入っている。
きっとお弁当箱のスペースも埋まるし、楽なんだろうなって思ってました。

いつ頃から料理ができるようになったかは全く覚えてないですが、中学を卒業して間も無く、僕の一人暮らしが始まりました。

多少は作ったりしてましたが、仕事で疲れたからという理由で、安いおかず一品を買い、それだけという事が日常になりました。

ある時、一人暮らしをしてから始めての帰省をしました。

実家に着いたのは夜遅い時間。
夜が明けると帰らないといけないというハードスケジュール。

実家に帰ってきた僕に母は言いました。
「簡単なご飯しかないけど何食べたい?」

その当時の僕はとくに食べたいものが思いつかなかったので
「なんでも良いよ」
と言いました。

そして食卓に出てきたのは
大量の「卵焼き」
え?マジか…卵焼きか…
当時の僕はそう心の中で思いました。

まあ夜も遅いし、仕方ないか…
そう思いながら母の作った、僕の嫌いな卵焼きを口に運ぶ。

それは人生で初めて、美味しいと思った嫌いな食べ物でした。

今まで当たり前だったものが、当たり前じゃなくなった時に初めて気づきました。

この時の衝撃は今もなお、ずっと忘れる事はないと思います。

改めて思った事というのは、ずっと心に残る気がします。

母の弁当ってありがたいなぁ
やっぱりここのラーメン美味しいなぁ
何度来てもここのお店好きだなぁ
いやぁこの景色何度見ても好きだなぁ
この音楽やっぱり良いなぁ

改めて思う事は、誰でも、いつでも、どこでも出来る事なのでそういう事を忘れないようにしたいですね。

そして、
「やっぱり神さんに髪の毛やってもらうと最高なんですよね」
そう言われるような美容師を目指したいものですね。

頑張ろうっと。

masakijin
この記事を書いた人
北海道岩見沢市出身の名古屋在住の中卒美容師/現在は名古屋丸の内でプライベートサロン的な美容室coupe(クープ)を開店し営業してます/定期的に札幌へ行きユメハコビという個人プロジェクトを実践しています/ビリヤード、ダーツ特訓中/遊ぶことが好きです/エクスマ90期/
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